コウノ式妖怪研究工房
コウノ式 新型 妖怪図鑑 『新形画図百鬼夜行』
azukiarai
【のっぺらぼう】
夜、ある男が橋の上で具合が悪そうにうずくまる女に声をかけた。女がすくっと立ち上がると、その顔はまるで卵の如く、目鼻口がことごとく無かった。男はたまげて逃げ出し、屋台のそば屋に駆け込み、主に事の次第を話した。主は背を向けながら話を聞いていたが、やがてゆっくり振り返りながらこういった。「その女ってのは、こんな顔じゃあなかったかえ」果たして、主の顔も「のっぺらぼう」であった。
同じ妖怪に二度脅かされる。これを「再度の怪」という。
「のっぺら」とは凹凸がないつるりとした様を表し、「ぼう」は「忘れん坊」とか「怒りん坊」とかの「坊」である。のっぺらぼうの話で有名なのは小泉八雲の「貉(むじな)」。のっぺらぼうは狸や貉の化けそこないという説もある。
「ゲゲゲの鬼太郎」に出てくるのっぺらぼうは人魂を捕まえて天ぷらにして食べる。おいしそう。『遠野物語』には子どもをおぶった旅人の話があるんだけど、その子どもは赤い頭巾を被っていて目鼻が無かったんだって。
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