コウノ式妖怪研究工房
コウノ式 新型 妖怪図鑑 『新形画図百鬼夜行』
azukiarai
【小豆洗い】あずきあらい
全国各地で語られる音の怪。
誰もいない川辺で、しょきしょき、小豆を洗う音をさせる。小豆とごうか人取って喰おうか。不気味な歌が聞こえる。取って喰われることはないが、それを聞いてしまうと川に落下してしまうという。
音だけでその姿を見た者はいないが、江戸後期に描かれた絵本百物語『桃山人夜話』にある小豆洗いの起源譚では悪僧に殺された小僧の霊が正体であるとされているのに、描かれた絵は禿げ頭の男の姿である。この禿げ頭の男の姿が一般的には有名。
誰もいない水辺の小豆を洗う音の正体は「チャタテムシ」っていう小さな虫の羽音だそうだ。
小豆は魔除けの力を持つというから、怪異の解釈として「小豆を洗う」という行為に説得力があったんだろうね。
『桃山人夜話』のハゲ頭おじさんの姿は、単純に物語作家と、絵師との打ち合わせ不足が原因だろうね。この「間違った設定」が独り歩きしてみんなのイメージに定着しちゃった。妖怪って結構いい加減なんだよね。